ホームページでB2B営業

B2B(Business to Business)マーケティングとは、企業同士の取引において「見込み客を見つけ、関係を深め、受注につなげるまで」の一連の活動を指します。昔ながらの飛び込み営業や展示会、紹介といった手法だけでなく、インターネットやメールを活用して効率的にお客さま候補を集め、育てるのが特徴です。

 

 

法人同士の取引は一回あたりの金額が大きく、意思決定にも社内調整が必要なケースがほとんど。だからこそ「いかに信頼関係を築き、複数回の接点を持てるか」が重要になります。

なぜ今ネットを使うのか?

24時間営業活動できる

昔は、営業マンが平日の日中に片っ端から法人を訪問したり、テレアポで電話をかけたりするのが当たり前でした。そのため、一人あたりのアプローチ件数には限界があり、夜間や休日は完全に営業活動が止まってしまっていました。

 

しかし今は、ホームページやランディングページが“仮想営業マン”として24時間稼働します。会社やサービスの情報、導入事例、料金プランなどをいつでも閲覧できるため、営業時間外に訪れたお客さま候補を逃しません。夜間や休業日に問い合わせが入ることも珍しくなく、その後のフォローも自動通知で即対応できます。

 

顧客ニーズを調査できる

昔は、一人の営業マンにお客さま折衝をまかせ、訪問や電話で聞き取りを行っていました。相手の本当の悩みや優先順位は、アポ当日まで分からず、ヒアリング後に提案内容を検討するためタイムラグが生じ、無駄な訪問や資料準備が発生しがちでした。

 

ネット時代の今は、ホームページ上でどのページを見たか、どの資料をダウンロードしたかなどの行動履歴をもとに、事前に相手の興味・関心を把握できます。例えば「製品Aの仕様ページを3回閲覧」「事例集をダウンロード」といったデータを踏まえ、訪問前から提案ポイントを絞り込めるので、効率的かつ的確な商談準備が可能です。

 

コスト対効果の可視化

アナログ時代は、チラシや郵送DM、展示会出展などの販促費用をかけても、その効果を正確に測ることは難しく、見込み件数や成約率との因果関係をつかみにくいものでした。費用対効果を“感覚”や営業マンの報告ベースで判断せざるを得ず、次の投資判断に不安が残っていました。

 

デジタル時代の今は、Web広告(検索連動型、SNS広告など)やSEO対策で公開した記事の「表示回数」「クリック数」「問い合わせ数」などをリアルタイムで取得できます。どの施策が費用対効果に優れているか、どの記事が反応を生んでいるかが一目瞭然なので、無駄を削減し、予算を効果の高い施策に集中できます。

 

商圏を拡大できる

かつては、自社オフィスや営業所を拠点に半径数キロ~数十キロの範囲で飛び込み訪問や展示会を開催し、限られた商圏内のお客さまにアプローチしていました。その範囲外の企業とは物理的距離や交通費の制約でつながりにくく、新規開拓のスピードも地域経済に左右されがちでした。

 

今は、インターネットを通じて全国、さらには海外の企業担当者にも同じ情報を届けられます。検索エンジンやターゲティング広告で地域・業種・規模を絞り込み、自社の強みがマッチする新しい商圏にピンポイントでアプローチ可能です。結果として、地理的制約を超えた市場開拓が実現し、ビジネスチャンスが大きく広がります。

ネット時代の基本的な流れ

  • STEP
    お客さま候補の情報を集める

    まずは「問い合わせフォーム」や「資料ダウンロード」の仕組みを用意します。たとえば、業界でよくある悩みをまとめたチェックリストやホワイトペーパーを無料提供し、連絡先入力と引き換えにダウンロードしてもらいます。

  • STEP
    集めた情報を営業担当に自動で伝える

    フォーム入力と同時に、メールやチャットツール、CRMへ顧客情報を自動登録。誰がいつどんな資料を請求したかが瞬時に把握でき、フォローの遅れや重複がなくなります。

  • STEP
    メールや電話でのフォロー、訪問につなげる

    登録情報をもとに、あらかじめ用意したテンプレートでメールを送信。数日おきに自動配信するステップメールや、スコアリングでホットリードを判定し、優先度順に電話訪問をかけるなど、「どのタイミングで何をすべきか」がルール化されます。